漫画 読書感想

【漫画】英貴『1年A組のモンスター』1巻感想。

おはこんばんちは、よすがです。

 

たまたま広告が目について気になった作品、

『1年A組のモンスター』という漫画の感想です。

 


あらすじ

主人公は、地味でパッとしない「生涯童貞生涯教師」を口にする教師・自見 太郎。

他の教師陣に「給料倍でも引き受けたくない」と言われるほど問題児だらけのクラス1年A組を引き受けることになった彼は、「教師(シゴト)なので」と口にしながら真面目に実直に先生として生徒を指導します。

赴任初日から問題児筆頭・花中 桃に罵倒されたり仕事道具をゴミ箱に放り捨てられたり頭からジュースを掛けられたりと、数々の嫌がらせを受けながらも、生徒に素晴らしい学校生活を送ってもらうため、自見先生は仕事に励む……。

 

と、まぁ、あらすじだけ見たら、青春モノっぽく見えますが、

ネット上で試し読みなど利用された方は、これがただの青春漫画じゃないと既に分かっておられるはず。

 

以下、ネタバレ含みます。

 

花中 桃から嫌がらせを受けても自見先生は教師として、

「授業中に飲食物を出すのは校則違反です。放課後生徒指導室まで来るように」

と生徒指導に努めます。

放課後に先生よりも先に指導室で待っていた花中は、あろうことかシャツを全開にしスカートを脱いだ状態で、自見先生を辞めさせるために暴行事件を捏造しようと画策します。

「桃がここで「助けて襲われる」って叫んだら、超カワイイJKモデルと冴えない童貞教師、世間はどっちを信じると思う? 地味先生」

と脅しにかかる花中に対し、自見先生が取った行動は、

ネクタイを解き、自分のシャツをボタンを引きちぎって開け放ち、

下着ごとズボンを下ろす、

というものでした。

予想外の展開に流石に慌てふためき、

「アンタまさか桃のこと本気で襲おうってワケ!?」

と狼狽する花中に対し、自見先生はさらに驚きの行動に出ます。

「誰か助けてくださーーい!!襲われるーーーー!!」

指導室のドアを開けて廊下に向けて叫んだのは、自見先生。

花中はぎょっとして自見先生の襟首を掴み怒ります。

さらにその場に他の教員たちが駆け付け、二人の様子に驚きます。

 

まさか、普通そんな行動に出ます?(笑)

服を脱いで下半身露出状態の教師と生徒がいたら、事情はどうあれ現実だったらほぼ確実に教師が懲戒処分とかになりそうですけど……。

 

駆け付けた教員たちに、嘘泣きを見せながら「先生が襲ってきて…!!」と訴えかける花中と状況に困惑する教員たち。

助けを求めたのは自見先生だが、男を襲う女生徒なんていないだろうと考え、自見先生に「辞職じゃ済まない…」と言いかけます。

しかし、自見先生は冷静に、

「もし僕が本当に彼女を襲ったのなら、これは強姦罪で立派な刑事事件ですよね。

それなら僕は全力で否認しますので、ぜひ指紋採取の結果を待ちましょう。

ファスナー式である我が校の制服では確実に僕の指紋が出るはずです。」

「まぁ僕はいっさい花中さんに触れていませんから、指紋はおろか繊維すら出ないでしょうけど」

と答えます。さらには、

「おそらくは、僕の襟からだけ彼女の指紋が出てしまうでしょうね。花中 桃さん」

と、あくまで花中の方から襲ってきたということを示唆。

この弁に教員たちは花中が自見先生を襲ったということにざわつき、花中は顔を真っ赤にして激怒。

自見先生を蹴りつけ、

「アンタ桃のことバカにしてるの!?」

と怒鳴る花中に、自見先生は憤る様子も見せずに、

「貴女に辞めさせられた教師も、きっと今の貴女と同じような気持ちだったんでしょうね」

淡々と言いました。

蹴り飛ばされ壁にぶつかった拍子に自見先生に怪我をさせてしまった花中は、「傷害で逮捕歴がついてしまうんじゃ」という可能性を口にされ、途端に青ざめます。

「なんでもします…、桃いい子になりますから…!!」

と必死で許しを乞う花中に自見先生が「今後すべきことはたった一つ」と言い渡したのは、

「これからは花園に並ぶ花のように、綺麗な心で、素晴らしい学校生活を送って下さい」

傍で聞いていた教員たちは「お咎めナシ!?」とコメディチックに驚愕していましたが、自見先生は、

「貴女がちゃんと「悪いこと」だとわかってくれた。貴女をきちんと正しい道に導けた。それでいいんです。僕は教師ですから」

とここにきて初めて見せる笑顔で語り、花中はきゅうんっ……と絆されてしまいます。

花中は、人気モデルといっても実際たいしたことがなく、仕事もうまくうかず、毎日イライラしてつい先生にあたってしまったと涙ながらに素直に謝罪。

 

と、ここまで読んでもやはり青春漫画のような、ラブコメ路線に向かいそうな展開。

これはもしかして問題児と真面目教師のラブコメなんだろうか?とおおよそ作風を掴めそうになったところですが……。

 

感動の雰囲気に包まれかけた場に、自見先生の普段通りの声音が。

「…すみません。定時なんでこれで失礼します」

目が点になりポカーンとしてしまう教員たち。

「いやちょっと待てよ、お前の生徒だろ!!」

「さっきはあんなに教師らしいこと言ってたのに、話ぐらい最後まで聞いてあげたって…」

と動揺する教員たちに、自見先生は、

「それ教師の仕事ですか?

芸能界がどうだとか辞めるとか辞めないとか、それ学校生活になんら関係ないですよね?

学校が認める範囲で活動するのは結構ですが、二度と教師の仕事の範疇を越えて問題や責任を持ち込むのはやめていただけますか。

僕は貴女の親にもマネージャーにもなれません」

とバッサリ切り捨てます。

これには「血も涙もない…」とおののく教員たちですが、花中は当初のような悪意が落ちた様子でした。

 


 

このあたりまでが1話目の内容です。

この作品の主人公・自見先生の教師としてのスタンスには呆気にとられました……。

感動の展開と見せかけて、教師の仕事の範疇外には関わりませんって、

なかなか冷酷にすら見えます。

でも、この話の中では結果的に問題児・花中を改心させましたし、

2話以降の彼女は少し良い子になったように感じます。

 

表紙を飾る花中が1話目ですっかり改心しちゃって2話目以降はどうなるの?

と思いきや、1年A組の問題児は花中だけではありません。

 


 

2話目では花中よりも狡猾そうな女生徒グループ4人組によって、

一転していじめられる花中の様子が描かれます。

教師いびりをした自業自得とは言え、

「こんな学校辞めちゃいたい」と言うほど落ち込む花中。

でも花中は、気遣いの言葉?をかけつつ、すぐにぐちゃぐちゃにされた教科書の再発注をしてくれる自見先生の優しいところにドキドキしつつ、

かと思えば「それ教師の仕事ですか?」とプライベートについてはバッサリ切ってくる冷たさに「最低童貞教師」と罵りながらも、ちょっと奮起したようです。

 


 

3話目では、かつて仲が良かった新任教師が花中の策略で辞めさせられたことを恨んでいるという、2人目の問題児が登場します。

階段から派手な音を立てて落ちて倒れていた問題児・万里 茉莉は、保健室登校と言って普段クラスには姿を現さない生徒。

大事をとって救急車で運ばれた先の病院で自見先生に抱き着いて、

「久々に誰かにちゃんと名前呼んでもらえたの、すっごく嬉しかった…」

「私、先生のこと信じていいですか?」

「私を見捨てないでくださいね、自見先生」

と、ちょっと怖いくらいの信愛の目を向けてきます。

 

一方学校では、2話から引き続いてさらにひどいいじめを受ける花中。

机に罵詈雑言のラクガキ、昼食をゴミ箱に捨てられる、教科書に続きノートまでもぐちゃぐちゃにされ、更衣室のロッカーを開ければジャージはズタボロ。

流石に怒って「いいかげんにしなさいよ!!」と振り返った花中は、クラスメイトにジュースを頭からぶっかけられます。

「桃も今まで先生たちにやってきたっけか…」

と自分の所業を思い返して、そのキツさを受け止めてる様子が見られ、私としては花中への好感度がアップしました。

桃ちゃん、1話ではワガママで自分勝手で他人を顧みない自分カワイイ自分大好きな利己的な子だったけど、ちゃんと振り返って受け止められる「根はいい子」タイプだったんですね……。

でもロッカーの中にでかでかと書いてあった「ブス」の文字には、思わず半裸のまま更衣室を飛び出して「桃は超カワイイんですけど」と言い返しに行こうとするところが面白い(笑)

そして、まさかのまさか。

半裸の花中とばったり出会った自見先生は、着替えから上履きからノートや筆記具から昼食から、ここまでのいじめで使えなくなった勉強道具一切合切を持ってきてくれたのです。

もはやいじめ現場に監視カメラ置いて全部見てたのか?

ってくらいの把握&フォローっぷり。

自見先生にとってはあくまで教師の仕事としてですが、花中にとってはそこまで支えてもらえることに涙を浮かべます。

いやぁ……学校生活上のことだけ、教師の仕事の範疇内だけとはいえ、こんなに自分の現状を気にかけて、困らないように手を差し伸べてくれる教師がいたら、教師としては十二分なんじゃないでしょうか。

 

さて、そのやり取りを真っ暗な目で見ていたのは2人目の問題児・万里。

万里にとって桃は、仲の良かった新任先生を辞めさせた張本人です。

場面は女生徒4人組の会話に移り、その新任先生は教師を辞めた後、実は精神科に入院していたことが語られます。

入院の理由は桃からのいじめではなく……。

「…先生、助けてください。

私を見捨てないでください…自見先生」

虚ろな目で自身の手首をカッターナイフで切りつける、万里でした。

 


 

4話目では、自傷行為をする万里の姿に自見先生が無言で向かっていくところで場面転換。

 

血を見て気分を悪くし倒れた女教員・天竺先生に肩を貸して保健室で介抱する花中。

そんな彼女に天竺先生は、「花中さんって優しいのね」と呟きます。

それに対し花中は、

「全然優しくないよ。桃アンタの授業ボイコットしたことだってあるし」

と返し、天竺先生も気まずそうに「そうでした」と心当たりのある様子……。

「…でも、天竺先生 桃が黒板に悪口書かれたとき庇ってくれたじゃん。

あれ正直嬉しかったから」

と素直な花中の様子は、ほんと改心したんだなーって感じます。

もう、桃ちゃんのことだんだん好きになってきちゃいました!

 

さて、4話冒頭で自傷行為をした万里はどうなったかと言うと、

どうやら自見先生にカッターを取り上げられて、病院に入院させられていたようです。

暗い部屋のベッドに横たわる万里。

クラスに馴染めず、両親も忙しくて相談に乗ってもらえず、孤独に苛まれている中で出会った新任教師との親交は束の間の幸せだったんでしょう。

 

ちなみに自見先生は、カッターを持った生徒に真っ向から向かって行って素手で凶器を取り上げたことを学年主任にガミガミ怒られていました。

どうやら自見先生は、万里の自傷行為がただのハッタリであり、最初に階段から転落したのも自作自演だと判断していたようです。

 

ですが、入院させられた万里はなんと夜中に裸足で病院を脱走。

暗い表情で「先生…」と呟きながらどこかへ。

 

翌朝、天竺先生が慌てた様子で自見先生を呼びますが、自見先生は基本的に定時出社定時退社をきっちりしているのでまだ来ていません。

ともかく、天竺先生はその場にいた他の教員に報告します。

「万里さんが昨夜病院を抜け出したらしくて…。

今どういう訳か…校舎の屋上に…」

まさか飛び降り!?と慌てる教員たちと、たまたま話が聞こえた花中は屋上へ駆けつけます。

しかし、屋上にやってきた天竺先生たちに万里は「…どうして?」と問います。

「どうして自見先生じゃないの?

見捨てないって約束したのに。

私 一晩中自見先生のこと捜したの。

家がわかってればよかったんだけど、わからないからずっと捜し歩いて…。

学校にもいなかったし…」

心の中で「それはアイツが必ず定時で帰るから…」と教員はぼやきます。

花中は、戸惑いつつも、

「桃アンタのことよく知らないけど、思い詰めてることあるなら話聞くよ?」

と声をかけます。

だけど、万里の大事だった新任先生をやめさせたのは花中なので、

「一緒にしないで!!」

「少し孤立したくらいでわかったフリしないでよ!!」

「鈴木先生辞めさせたのだって貴女じゃない…。

私には…私には先生だけだったのに…ッ」

と泣きじゃくる万里に、花中はすぐに、

「ごめんなさい」

と答えます。

その時の花中の表情が、しおらしく申し訳なさそうに……というわけではなく、いつものようにはっきりとした物言いでありながらも、ちょっと眉間に力が入ったようななんとも言い難い顔をしていて好きです。

「桃 最近わかったの。

今までいかに自分がひどいことしてきたかって」

そう言って、ちゃんと自分の悪行を認めて、素直になれるところが良いとこですね。

感慨深さで微笑ましく読み進めていましたが……。

 

「でもさぁ、こういうやり方しちゃうのってウザいと思う!」

 

うおーい!?

やっぱり桃ちゃんはそういうこと言うよね!ちょっとそんな気してた!

「手首切ったり飛び降りようとしてみたり…、もはやそれって桃がやってたことと同レベルの嫌がらせっていうか?」

でも言ってることはわりと正論なんだよね!!

万里は一瞬ぽかんとしましたが、すぐに反撃します。

「毎回毎回私と先生の間に出しゃばってきて超目障りなんですけど!!」

「桃が超かわいいから超目立つだけで~~す♡

陰キャの嫉妬マジでキモいんですけど~~♡」

天竺先生が引き気味に止めようとするくらいの女子同士の応酬です。

ですが、ふとした表紙に万里はバランスを崩して屋上の外へずり落ちます。

慌てて手を伸ばすも届かない花中の横を、自見先生が躊躇なく柵を乗り越えて飛び出し、万里を抱えて木に落ちていきました。

「…間一髪、ですかね」

片腕で万里を支え、片腕で枝を掴んでぶら下がる自見先生……。

人間技じゃないわ……。

 

万里は正座で座り込み、涙目で俯きながら、

「私…、私本当は…」

「死ぬ気がないのはわかっていました」

自見先生は万里の言葉を遮って言い放ちます。

「万里さんは右利きです。なのにわざわざ左手で浅い傷をたくさんつけて…。

死ぬ気があるならもっと強く思いっきり、利き手で深く傷をつけるはずですから」

「見られていないと思っていましたか?

ちゃんとみていますよ、教師ですから」

1話で花中に見せたような笑顔で語りかけます。

「だからもう、こんなふうにして誰かの気を引く必要はないんですよ」

こうして、自見先生は問題児をまた一人改心させたようでした。

 

「ただし勤務中以外は僕のプライベートな時間なので、そこはきちんと尊重してください」

といくつか小言を置いて業務に戻っていく自見先生に呆然とする万里……。

ブレねえなこの先生。

 

その傍らで天竺先生は、自見先生の迷いない咄嗟の行動に対し、

「あの教師…いったい何者なんだろう――…」

と疑念を浮かべていました。

 


 

まだ続きの5話目があるのですが、この記事ではここまでにします。

なかなか先の展開が気になるというか、自見太郎の素性とか、

どうして教師の仕事に実直なのかとか、

気になる要素が多く作風も割と好みなので、

続刊が出たら買いたいと思います。

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ちなみに、巻末に書き下ろしで桃ちゃんのショート漫画があるのですが、

その話も好きです。

桃ちゃんってなんか発想ナナメ上で面白い……。

 

漫画の感想をこんな風にブログに書くのも初めてで不慣れ極まりないですが、

作品をもう一度読み返すのも楽しいですね。

 

それではまた。

 

ここまで読んで下さってありがとうございます。

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